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2026年10月01日
【染織コース】育てた藍でスクリーンプリント!「藍の生葉」を使った実験
藍の種を6月の終わりにまきました。これは藍の種まきの時期としてはとても遅い方です。本当に育つのか心配でしたが、芽が出てきた時はとても嬉しかったです。
この藍はタデ藍で、「千本」という品種です。はじめは茎がヒョロヒョロで、雨粒が当たるだけで横に倒れてしまいそうでした。

2026 年7月9日撮影

2026 年9月22日撮影
そして9月下旬、立派に育った葉を摘み、「藍の生葉染め」を行いました。
染織コースのスクーリングには「藍色絞りの浴衣を染める」という授業があり、学生は絞りを施した13メートルの浴衣反物を(化学藍で)浸染します。
一方で「藍の生葉染め」は、生の葉ならではの、まさに自分で育ててこそ体験できるこの時期だけの染色ではないでしょうか。
染色にご興味のある方は、ワークショップなどでこの生葉染めを経験されたことがあるかもしれません。
今回は「自分のイメージ通りに再現できるか」を確かめる、実験のような染色をしてみましたのでご紹介します。
まず、摘んだ藍の生葉を少量の水とともにミキサーで粉砕します。

葉を粉砕して緑の染液に
できた緑色の染液を一度濾し、再びミキサーに戻してアルギン酸ソーダ粉末を加えて攪拌します。
アルギン酸ソーダは「スクリーンプリントの手拭いを染める」で色糊(いろのり)を作るときに使う糊剤で、混ぜるとトロンとした液体になります。
こうして濃い緑の「藍ペースト」が出来上がりました。

アルギン酸ソーダの粉末を入れてもう一度ミキサーで攪拌

トロリとした藍色糊
これをシルクのスカーフに捺染(なっせん)していきます。
スプレー糊を吹きかけた台にスカーフを固定し、70メッシュの紗を張った枠の「染めてほしくない部分」にマスキングテープをランダムに貼って版を作りました。

T シャツくんWIDEの枠に70メッシュのスクリーンを張る

簡単に紗が張れるのでオープンスクリーンにもおすすめです

布に設置する方の面にマスキングテープを貼る(防染)
さっそく布の上に版を置き、駒べらで藍色糊を押し込むように刷り込んでいきます。
マスキングテープを貼った場所は防染されているため、藍の染液はつきません。
版を上げると、染まった部分とマスキングした部分の境界がくっきりと分かれているのが見えました。

駒べらで藍色糊を刷る

スクリーン枠をゆっくり持ち上げる

マスキングしたところは藍色糊がついていない

この段階で酸素と反応(酸化)して青色が絹のスカーフに染まっている(実験です、水洗いするまではまだ分かりません)
繰り返し藍色糊を置き、この状態で乾くのを待ってから外して水洗いします。
本来の生葉染めは、色素が布に染み込んだ後に酸素と反応(酸化)して青く発色する性質を利用して浸染(浸し染め)するのですが、今回は染液に浸すのではなく、「スクリーンプリントの手拭いを染める」で使用したようなスクリーン枠と色糊を使い、刷って絵柄を出す「捺染(なっせん)」ができないかという実験でした。
絵柄というイメージでは「藍の生葉のたたき染め」に近いかもしれません。
成功かどうかが分かったのは、最後の水洗いの瞬間です。
洗いによって、本来染まらない緑色の成分だけが水に溶け出し、水色の成分だけが滲まずにしっかりと残って美しい絵柄が現れました。

だいぶ緑から青みが増した

水洗いをすると、元々染まらない緑色の色素が流れる

青色に染まっている

絹ストールの完成

マスキング部分もしっかり防染できて柄になっている
藍の青色成分は酸化(空気に触れること)で青く発色しますが、発色する瞬間に絹の繊維にくっついていないと色が薄くなってしまいます。
そのため、ミキサーで粉砕して藍色糊を作ったら、すぐに捺染しないと薄い水色で仕上がってしまいます。
時間との勝負ではありますが、媒染などの固着作業なしで絹が染まるため、染色の入門としては非常に適していると感じました。
今回の染色実験は成功です。今回はスクリーン版にマスキングテープを貼る簡易的な方法で行いましたが、型染めに使う型紙などでも同様に染められるため、絵柄を表現したい時にはとても有効な方法だと実感しました。
今回紹介した「藍の生葉染め」の工程を、動画「藍の生葉で捺染 スクリーンプリント×シルクストール」でも紹介しておりますので、ぜひご覧になってください。
染織コースでさまざまな学びを深めた後は、それらを組み合わせて新しいものを作り出す力が身につきます。
みなさんも、染めと織の基本を学んでみませんか?
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