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歴史遺産コース

2021年05月07日

【歴史遺産コース】京都の歴史を学ぶ―テキスト科目「歴史遺産学講義(京都)」のご紹介―

みなさん、こんにちは。
歴史遺産コース業務担当非常勤講師の岩田です。青葉の美しい季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

今回は私の担当する、今年度から内容を大幅にリニューアルしたテキスト科目「歴史遺産学講義(京都学)」についてご紹介したいと思います。
「テキスト科目」は、自宅でテキストや文献を用いて課題に取り組む科目ですが、本科目では、課題の取り組み方に少し工夫をしました。

「歴史遺産学講義(京都学)」は、本学の所在地でもある「京都の歴史」を学ぶための科目です。
平安京が造られてから、京都は国政や文化の中心地となりました。その後、中世には鎌倉幕府、近世には江戸幕府ができ、近代には東京への遷都が行われ、政治の中心は京都から離れてゆきます。
しかし、政治の中心でなくなった以後も、京都には様々な出来事が起こり、それぞれの時代に生きた人々の歴史が重層的に刻まれています。

 

二条城 徳川家康が造営した城。幕末の大政奉還の舞台ともなりました。 東南角から眺めた外濠と東南隅櫓。



本科目のテキスト『京都学』はそのような京都の歴史を描いており、読むだけで、古代から現代まで脈々と続く京都の姿を学び、知ることができます。
本科目では、このテキストと歴史辞典類とを併用して、課題に取り組んでもらいます。大型の歴史辞典には、歴史用語について丁寧な解説が掲載されており、その歴史用語に関する情報が凝縮されています。

具体的には、古代から近現代までの各時代で一つ、京都の歴史に関する歴史用語を取り上げます(例えば古代は「神泉苑」、近世は「二条城」)。
複数の歴史辞典に書かれたその歴史用語の項目を読み比べて、共通する情報、異なる情報を確認するという作業をします。
その上で、その取り上げた歴史用語が京都の歴史の中でどのような位置を占める情報なのか、テキストを読んで確認します。
これらの作業の成果をレポートに書いてもらいます。

 

神泉苑 桓武天皇が造営した苑池で、宴会や舟遊びなど天皇の遊覧の場でした。広大な面積を占めましたが、のちに二条城に敷地を取り込まれて、現在は往時の一部分をとどめているにすぎません。



各自でテキストや参考文献を用いて、レポートを書くという一般的なやり方ではなく、指示する作業の成果をレポートに記してもらう方法をとります。
なぜ、辞典項目をあえて使用するのだろう?と思われる方も多いでしょう。
辞典類は基礎的な正確な情報を把握するのに最適なのです。正しい情報に基づき、京都の歴史的事実を理解することができるのです。

本科目では、京都の歴史について理解を深めるとともに、歴史に関する基礎的事実の確認方法についても学ぶことができます。
普段そんなに辞典類を読み比べることもないかもしれませんが、おもしろいことに、同じ項目でも、執筆者や辞典の性格が異なると、情報の内容も異なります。

このご時世に、図書館へ課題の辞典項目を探しに行くのはちょっと…、
またはダンベルの代わりになりそうな重たい辞典を持ち上げて辞典項目をコピーするのはしんどい…、
とためらわれる方もおられることでしょう。
ご安心ください。airUマイページの「歴史遺産学基礎講義」webシラバスで「課題の辞典項目一覧」PDFをダウンロードすることができます。
(シラバス>上部「テキスト・教材学習」>補足資料 ※単位修得済の方には表示されません。

▼参考/オンラインキャンパス「airU」では自宅学習の際の補助教材や資料などが入手できるほか、さまざまな機能があります。

通信教育課程の学習用 Web サイト「airU(エアー・ユー)」とは?


京都の奥深い歴史を探索するには、歴史辞典は強い味方になるのです。

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