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芸術学コース

2026年04月21日

【芸術学コース】芸術的感性を磨く——芸術学コース入門科目「芸術学実践」紹介

こんにちは。芸術学コース教員の江本です。

入学式と新入生ガイダンスとともに新年度がスタートしました。今年も芸術について学びたいという多くの仲間が加わり、日々の授業も一層にぎやかになりそうです。

芸術学コースでは、基礎からステップアップする形で、芸術について学び、考える力を養います。本ブログでも、コースの入門科目について何度かご紹介してきました。入門科目は、コースにおける学びをスタートするための土台づくりを行うものです。

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本コースでの学びの準備を整える科目の他、専門分野を広く見渡し、学問領域の成り立ちや基礎的な用語を把握するための科目があります。基礎づくりに適した科目は学部や学科にも多くあるため、関心や知識に応じて、どのような学びの土台を築くのかをアレンジできます。

このような入門科目を足がかりに、各専門領域や研究手法に関わる科目へと学びを進めます。最終的には各自が研究テーマを見つけ、卒業研究(卒業論文の執筆)に取り組みます。そのために大切なのは、どれだけ多くの知識を持っているか、研究の方法論を身につけているかだけではありません。研究対象を見つけたり、それについてじっくり考えるたりするためには、芸術学の「嗅覚」のようなものを養う必要があります。

芸術的感性を磨く


とは言え、この「嗅覚」は一朝一夕に身につくものではありません。「このようにすれば身につく」という王道はなく、日々の学びや経験を通して、時間をかけて育てていくものです。

まずは「嗅覚」を目覚めさせること、つまり意識的に感覚を研ぎ澄ますことが第一歩となります。芸術学コースではそのためのスクーリング科目、「芸術学実践」を用意しています。ワークショップ(実践)を伴う科目で、授業での体験を通して芸術的感性を磨き、芸術に対する深い考察力や観察力を高めることを目標としています。

2026年度現在、「芸術学実践」には3つの日程があります。2026年度は既存日程の「音」に加え、新たに「みるための実践」「ことば」が加わりました。芸術学コースの学生はいずれか1つを選択し、必ず履修する必要があります。いずれも普段何気なく用いている感覚やことばにじっくりと向き合うための科目です。

「芸術学実践(音)」の紹介


今回は「音」の日程をご紹介します。名称からもわかる通り、聴覚を用いたワークショップに取り組む対面型の授業で、サウンド・アーティストの鈴木昭男氏を講師にお迎えします。

冒頭に自己紹介の時間が設けられているのですが、その方法もユニークです。また、講師による演奏など、人の手によって奏でられる「音」を聴くだけでなく、教室の外に出て、さまざまな種類の音を集める時間もあります。

屋外に探索に出る前に、樹に触れながら感覚を研ぎ澄ませます。



土笛をつくり、それを演奏するというのも本科目の特徴です。指先の感覚を研ぎ澄まし、それぞれに粘土と向き合います。

講師のレクチャーを受けながら取り組む土笛づくり



同じ手順で作ったはずなのに、出来上がる笛の形やサイズはさまざま。それぞれの手に馴染むように作っていくので、その人だけの土笛が完成します。今回、私も挑戦してみたところ、不思議と自分の笛だなとわかるような形に仕上がりました。

唯一無二の土笛、愛着が湧きます。



完成したら、音を出すことに挑戦します。音を出すだけなら簡単だろうと思われるかもしれませんが、これがなかなか難しいです。笛にも個性がありますし、吹き手の癖も関係するのでしょう。それぞれが見事に調和した時、なんともまろやかであたたかな音が響きます。手のひらサイズの小さな笛ですが、うまく吹くことができると大きな音になります。

この日は教室のあちこちでピーピー、ホーホーと音がしていました。他の教室で授業を受けていると、何事かと思ったかもしれません。中にはわずかな時間で曲を演奏する域にまで達している学生もいました。ここまで多くの学生が音を出し、演奏にまで至ることは珍しいのだそうです。

自分の身体、感覚というのは身近なものですが、普段意識的に用いることは少ないと思います。また、研究を目指す場合、感覚的な実践を必要としないように思われるかもしれません。ですが、作品や感性的な事象にじっくりと向き合うためには、感覚を意識的に用いる必要があります。そのような入り口に立つ科目が「芸術学実践」というわけです。入学後はどの日程を受講しようか、日程選びを楽しみにしていてくださいね。

 

芸術学コース|学科・コース紹介

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