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2025年03月22日
【陶芸コース】コミュニケーションと知の場づくり=大学
こんにちは。陶芸コース業務担当非常勤講師の戸矢万葉(とや まは)です。
梅の花は、身を縮めていたかと思うと、あっという間に梅の香りは私たちの前を通り過ぎてしまったようですね。梅の花といえば、太宰府天満宮(私の出身は福岡なのです)とご縁がある、菅原道真の和歌を思い出します。
冷たい風を頬に感じつつも、ほんのりと春らしい風も溶け合い、春が土の中でひっそりと待っているようです。静かな土の中で、新芽がまだかまだかと、新しい世界への一歩を待っているようですね。
そのような新しい一歩として、本学新入生の皆さんや、入学を検討中の方も陶芸をはじめて学ぶという方も多いかと思います。高校や専門学校、大学で専攻した分野を問わず、最初の一歩として、基礎から応用まで習得できるカリキュラムとなっています。
「卒業までどんな過程を辿っていくのだろうか?」「授業ではどのような作品をつくるのか?」と、この時期に少し不安な気持ちをお持ちの方もいるかと思います。
前回の楢木野先生のブログ内容や今回の記事を読むことで、本学陶芸コースで学ぶ姿を描くことができるような気がします。
さて、前置きが長くなりましたが、今回のブログではその集大成、卒業制作6と卒展の取り組みの一部をのぞいてみたいとおもいます。この卒業制作は、今までの学習の振り返りでもあり、習得してきた内容を独自の制作に落とし込むことができる内容です。詳しくは、過去のブログから、見ることで今回の内容がより鮮明に見えてくることと思います。
卒業制作1-5
※全体の授業の流れがざっくりと分かります。百聞は一見に如かずという言葉もありますが、まずは、少し情報集めをしてみることも大切です。
遠隔授業
※遠隔授業の雰囲気や遠隔に必要な制作スペースが分かります。通信と名前がついているように、ご自宅やその他の場所で受講するのに必要な情報が記載されています。
オフィスアワー
※オフィスアワーとは授業外で教員と学生さんが交流できる時間です。授業中ではなかなか聞けない勉強方法や個人的な質問、相談ができます。
卒業制作は今まで学んできたことを発揮する授業です。
最終回の卒業制作6では、1日目に合評(発表)を全員おこないます。1年間制作してきた作品について発表し、講評します。2日目は、その講評を振り返りながらWEB卒業制作展掲載用に各自の作品を撮影します。
組作品(複数で1つということ)や大きな作品では、同じく卒業制作に臨まれてる学生同士が、互いにサポートをおこなっています。時間や場所の制約もあるため、ここではできるだけ、明確なものを提示できるように皆さん事前準備をされています。
こちらは作品が大きく重たいため、先生方がサポートをしています。
どの大学でもそうですが、彫刻や陶芸の専攻は場所や道具、機械を他の学生と共有することが多く、作品の運搬などもみんなで協力することが他の専攻より多いことが特徴です。お互いに協力して、コミュニケーションを培っていくことも陶芸コースならではです。
3月には作品を卒業制作展で展示します。こちらは、搬入直後の夜です。明日の来館者を待つ作品たちが静かに息をしています。
この時間は、毎年お気に入りの時間です。
壁掛けの作品や作品の中に照明を仕掛けた作品は、壁際に陳列されています。360度見ることのできる作品は、中央にバランス良く配置されています。この展示では、最後のこだわりを表現しつつ、自分の作品の少し足りなかったものや納得がいかなかったことを1%でも、納得がいくものに引き上げるための大事な空間づくりです。
個展ではないため、グループ展としての各作品の調和で、お互いの作品を引き立てることができます。普段から陶芸だけでなく、様々な分野の展覧会を鑑賞することで、良いヒントをもたらしてくれそうです。

本学ではairUコミュニティという学生間の情報交換の場がありますので、そこで自由に質問や情報収集をすることも可能です。
卒業制作展にお越しの際には、大学の雰囲気や作品を味わうことで、一層現実に立ち上がってくるものの一端が分かるような気がします。大学という場所は、受身の姿勢をとる場所ではなく、貪欲に自分が欲しいものを掴み取りにいく場所だと私は考えています。それが高校までの受動教育との大きな違いです。作品制作周縁にある、聞く・見る/視る・感じる・触れる中で、立ち止まり考える時間や思考する時間を0.00000001から構築していくことこそが、「芸術とは何か」という問いに繋がり、私たちに新たなる創造の芽を芽吹かせてくれると思います。知は力なり(哲学者フランシス・ベーコン)です。
ここまで、お読みいただきありがとうございました。
梅の花は、身を縮めていたかと思うと、あっという間に梅の香りは私たちの前を通り過ぎてしまったようですね。梅の花といえば、太宰府天満宮(私の出身は福岡なのです)とご縁がある、菅原道真の和歌を思い出します。
冷たい風を頬に感じつつも、ほんのりと春らしい風も溶け合い、春が土の中でひっそりと待っているようです。静かな土の中で、新芽がまだかまだかと、新しい世界への一歩を待っているようですね。
そのような新しい一歩として、本学新入生の皆さんや、入学を検討中の方も陶芸をはじめて学ぶという方も多いかと思います。高校や専門学校、大学で専攻した分野を問わず、最初の一歩として、基礎から応用まで習得できるカリキュラムとなっています。
「卒業までどんな過程を辿っていくのだろうか?」「授業ではどのような作品をつくるのか?」と、この時期に少し不安な気持ちをお持ちの方もいるかと思います。
前回の楢木野先生のブログ内容や今回の記事を読むことで、本学陶芸コースで学ぶ姿を描くことができるような気がします。
さて、前置きが長くなりましたが、今回のブログではその集大成、卒業制作6と卒展の取り組みの一部をのぞいてみたいとおもいます。この卒業制作は、今までの学習の振り返りでもあり、習得してきた内容を独自の制作に落とし込むことができる内容です。詳しくは、過去のブログから、見ることで今回の内容がより鮮明に見えてくることと思います。
卒業制作1-5
【陶芸コース】2024年度卒業制作スタート!
【陶芸コース】卒業制作のインプットとアウトプット
※全体の授業の流れがざっくりと分かります。百聞は一見に如かずという言葉もありますが、まずは、少し情報集めをしてみることも大切です。
遠隔授業
【陶芸コース】手びねりスクーリング、遠隔で円柱制作!
【陶芸コース】スタジオってどんな場所?
※遠隔授業の雰囲気や遠隔に必要な制作スペースが分かります。通信と名前がついているように、ご自宅やその他の場所で受講するのに必要な情報が記載されています。
オフィスアワー
【陶芸コース】オフィスアワーと陶芸演習Ⅰ-1
※オフィスアワーとは授業外で教員と学生さんが交流できる時間です。授業中ではなかなか聞けない勉強方法や個人的な質問、相談ができます。

最終回の卒業制作6では、1日目に合評(発表)を全員おこないます。1年間制作してきた作品について発表し、講評します。2日目は、その講評を振り返りながらWEB卒業制作展掲載用に各自の作品を撮影します。


どの大学でもそうですが、彫刻や陶芸の専攻は場所や道具、機械を他の学生と共有することが多く、作品の運搬などもみんなで協力することが他の専攻より多いことが特徴です。お互いに協力して、コミュニケーションを培っていくことも陶芸コースならではです。

この時間は、毎年お気に入りの時間です。

個展ではないため、グループ展としての各作品の調和で、お互いの作品を引き立てることができます。普段から陶芸だけでなく、様々な分野の展覧会を鑑賞することで、良いヒントをもたらしてくれそうです。


卒業制作展にお越しの際には、大学の雰囲気や作品を味わうことで、一層現実に立ち上がってくるものの一端が分かるような気がします。大学という場所は、受身の姿勢をとる場所ではなく、貪欲に自分が欲しいものを掴み取りにいく場所だと私は考えています。それが高校までの受動教育との大きな違いです。作品制作周縁にある、聞く・見る/視る・感じる・触れる中で、立ち止まり考える時間や思考する時間を0.00000001から構築していくことこそが、「芸術とは何か」という問いに繋がり、私たちに新たなる創造の芽を芽吹かせてくれると思います。知は力なり(哲学者フランシス・ベーコン)です。
ここまで、お読みいただきありがとうございました。

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