
建築デザインコース
夢を追って。化学分野から建築業界に転職
「いつだって、いまが一番若いと思ってやらなくちゃ」。
まったくの素人からプロの建築家をめざし、本学へ飛び込んだ小椋さん。その背中を押したのは、元の職場にいた先輩の言葉だった。得意な化学の分野に進学し、そのまま就職。「ようやく仕事に慣れてきたとき、ふと、10年後の自分を想像してしまったんです」。このままいけば、波乱もないが変化もない。「たとえ結果が保証されなくても、めいっぱい挑戦する10年にしようと」。ずっと胸に秘めていた、建築の世界への憧れ。「自分にできるのか不安でしたが、働きながら学べる通信制があると知って」。とにかく1年やってみて、だめなら諦めればいい。そう意を決して、本学の建築デザインコースへ。「どうせなら、理系の自分にない芸術の視点から学んでみたいと思いました」。すべてがゼロからのスタート。だからこそ素直に、コースの推奨どおりカリキュラムをすすめ、その巧みさに感心した。「授業と自宅学習を行き来することで、着実に知識や考え方が身につくんです」。もちろん、しっかり身につくぶん、やるべき課題も多い。「目標どおり2年で卒業できたのは、授業で知り合った仲間たちのおかげです」。世代も職業も多彩なクラスメイトは、それぞれの立場からリアルな意見をくれる「もうひとりの先生」だという。そんな仲間の紹介で、転職者の受け入れに積極的な建築設計事務所に就職を果たした。
「実践は、さらに学ぶことの連続ですが、とにかくいまは夢の入り口に立てた感謝を胸にがんばりたい」という小椋さん。「僕にどんな才能があるかはわからない。けれど、こうして周りに恵まれ、新たな人生を切り開けたのも、やりたいことをごまかさず、向き合う勇気を持てたから」「入学してからずっと、子どもの頃のワクワクがつづいている感じです」と語る眼差しは、まっすぐに夢の先へ向かっていた。
卒業生インタビュー
小椋 宏一
建築デザインコース 21年度卒業
愛知県在住 28歳
勤務先:アウェア株式会社(愛知県名古屋市)