
ランドスケープデザインコース
地元で川によるまちづくりにチャレンジ
地質調査の会社で働きながら、リバーガイドなどの地域活動に参加してきた田中さん。「大好きな地元の川を活かして、独自のまちづくりにチャレンジしたい」とノウハウを学びに本コースへ。それまで無縁だった日本庭園の授業を受け、その奥深さに感じ入った。
「一見、やりたいこととは無関係に思えるけれど、〝自然を活かす〞という点は同じ。日本庭園のテーマである〝不易流行〞は、僕自身の座右の銘になりました」。ほかにも環境性能評価や河川利用の歴史など、さまざまな方面の学びで得たヒントを、当初の目的である「川によるまちづくり」の卒業制作に結実。「いま、地元行政の方々といっしょに、その計画をひとつずつ形にしているところです」。
ひとりで無理なら、みんなの得意分野を寄せあえばいい。そんな協力の重要性をグループワークで体感したのも、知識や技術に勝る貴重な学びだったという。「川も自然も、昔の人が残してくれたもの、それをどうやって次の世代にバトンタッチしていくか、僕たちみんなで考えないと」。田中さんが見つめる川の先は、50年後の豊かな社会へとつづいている。
[大学の思い出]仕事で多忙ながらも下調べや構想に時間をかけた課題。「最短卒業をやり遂げた達成感はあるけれど、本当はもう1年じっくり学びたかったですね」。