
ランドスケープデザインコース
ガーデンデザイナーのキャリアに学び重ね
「年齢を重ねて、大抵の物事がわかった気になっていたけれど、それは間違い」というのは、すでにプロのガーデンデザイナーとして活躍しながら、本コースにやってきた越さん。先生方の真剣さを目の当たりにして、「通信制だから」と見くびっていた入学前の気持ちが吹き飛んだ。何十枚もの樹木ファイルをつくる課題では、まだまだ知識が足りなかったと痛感。その一方、全国の多彩なクラスメイトと学ぶことで、自分の強みを客観的につかむことができた。「独りよがりになりがちな考え方に、学問的な裏づけがプラスされて、仕事にも自信がつきました」。
そんな越さんが卒業制作のテーマに選んだのは、地元・長野の里山「一重山」の再生。「本当にやりたいことを見つけた」という課題に、まちの人々も関心を寄せ、多くの人が応援してくれることに。卒業後のいまも、まちづくり団体の活動「一重山みらい会議」として継続しているのだという。「まさかこんなことになるなんて。入学したときは想像もしなかったけれど、私のライフワークとなりました」。
「限られた時間でもやりくりして、やりたいことに挑むことで、生き方そのものが変わった」という越さん。「何歳になっても謙虚な姿勢でいれば、いくらでも世界は広がっていく。それがやがて、自分の生きる場所にもつながっていくんだと思います」と、学びの大切さをかみしめていた。
[大学の思い出]入学年度が同じ人とのLINEグループ。「“これがなければ、卒業できなかった”といっても過言ではありません。通信という孤独との戦いのなかで、かけがえのない救いとなりました。学友のなかには、自分よりも年上の人や、まったく異分野の人もいて、それもまた刺激になりました」。