文芸表現学科

一年間「美術工芸学科ブログ」のライターを務めた3年生にインタビューしました。

こんにちは、文芸表現学科です!

 

 

芸術大学のなかでも学科やコースごとの色や空気があり、それぞれがまったく異なっている。けれども共通していることは、どの学科でもなにかを表現しようとしているということ。

それを話してくれたのは、美術工芸学科の授業取材を行い、その魅力やおもしろさを美術工芸学科ブログにてレポートしている、3年生・出射優希さん、下平さゆりさん、中村朗子さんです。

 

「違うジャンルを学んでいても、芸術大学でものづくりを楽しむ気持ちは同じ」というコンセプトのもと、昨年の6月に第1回目の記事が公開されてから、この約一年間で公開された記事はなんと28本!

 

途切れることなく記事を執筆し、発信し続けるブログライターの三人にインタビューを行いました。

 

▲写真右から、出射優希さん、下平さゆりさん、中村朗子さん

 

 

●書き続けるということ、その工夫について

 

ブログを書くにあたって重視されることといえば、内容のクオリティもさることながら、一番は「書き続ける」ということではないでしょうか。

定期的に書き続けるなかでの苦労を聞こうとしたところ、開口一番、三人の口から飛び出したのは「楽しい!」という言葉でした。

 

楽しみながら書き進めていくなかで、美術工芸学科のことを知らない高校生に向けてどのように表現することで魅力を伝えられるのかを模索し、自身と近い立場だからこそ、フラットに、おもったことだけを書くということを大切にしている、と下平さんはいいます。

 

 

知らない物事を知るという点では、高校生とまったく同じ立場の三人。そんな三人だからこそ、素直で純粋な視点で学科を知ることができ、それこそが執筆の原動力になっているのかもしれません。

 

 

 

●一年間の取材を通して

 

下平さんは滋賀県立美術館でのツアーに同行したときのことも話してくれました。

ツアーは作家が自分の作品を紹介してまわるものだったそうですが、自分のことばで作品の魅力を伝える作家の姿は、取材や表現の仕方もわからなかったという下平さんにとっておおきな影響を与えたはず。

この一年を通して、自分の視点で物事を伝える難しさを知ったと教えてくれました。

 

 

油画、染織テキスタイルコースで技術員として働く卒業生への取材をふりかえり、とてもいい出会いだったと語ってくれたのは出射さんです。

 

 

年齢が近いということもあり、取材の枠を飛び越えて人生相談になるほど話が盛りあがったそうです。

大学の先輩というだけではなく、ものづくりの先輩に出会えたことをうれしそうに話してくれた出射さんの表情が印象的でした。

また、この出会いをうけて、京都を中心に版画や染織活動をしている方々をもっと深掘りしてみたいという目標ができたことも話してくれました。

 

 

中村さんは、自身がはじめて取材を行った基礎美術コースの木工と漆の授業が印象的だったそうです。

もともと高校時代に油画を学んでいた中村さんは、自分の作品を日用品として使用するという、作者と作品のあいだにある距離感のギャップに衝撃を受けたといいます。

その気持ちは、次のように綴られていました。

 

学生の方にお話を聞いているとき、なんでもないように言っていた一言が、忘れられません。

「完成したら、これで何を食べよう」

日用品でありながら芸術作品でもある物をつくることの魅力は、完成しても終わりがこないことなのだとまざまざと思い知りました。

完成したそれは、誰かと一緒に生きてくれるものだから。

(2021年6月28日投稿 日常が、眩(まぶ)しく羨ましくて 基礎美術コース「木工・漆」の授業 【文芸表現 学科学生によるレポート】─ より抜粋)

 

 

 

●三人のこれから

 

美術工芸学科ブログを通してこれからの目標ができたという出射さん、自身の作品に活かせるようにと創作活動も続ける下平さん、高校生に向けた学科ブログを書いてみたからこそ、今度は社会的問題を言い淀みない文章で書きたいという中村さん。

 

三人にとって、美術工芸学科ブログとの出会いは、おおきな転機だったように感じます。

ただの取材執筆で終わらせるのではなく、自分自身に吸収していくように学んでいく三人の姿勢は、話を聞いているこちらも背筋が伸びるおもいでした。

 

これからも三人はまだまだ書き続けていきます。これからの活動にぜひ注目してください。

 

 

 

 

これまでの美術工芸学科レポート

 

2021年6月8日投稿 

美術工芸のなかに息づく自然  基礎美術コース・桐箱づくりの授業 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年6月10日投稿

黙々と織り込む、温かい時間 染織テキスタイルの工房を訪問 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年6月18日投稿

「活けられないこと」も花の醍醐味 基礎美術コース「いけばな」の授業 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年6月21日投稿

わいわい関わり合う「ものづくり」 基礎美術コース・漢詩の授業 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年6月28日投稿

日常が、眩(まぶ)しく羨ましくて 基礎美術コース「木工・漆」の授業 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年7月27日投稿

持ち味は「自発的な遊び心」 書道の授業・テスト勉強の風景 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年7月29日投稿

作家は世の中の隙間を見つけだす 染テキの先生が美術展で活躍中! 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年8月7日投稿

アイデアとは、日常を集めること  染テキの先生が美術展で活躍中! 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年9月2日投稿

時間が縫いとめられている工房 油画コース・版画制作現場を訪れて 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年9月7日投稿

古いものを演じ、新しい自分に出会う 何にでもなれてしまう「能楽の授業」 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年9月11日投稿

お茶碗づくりも、土の採集から ものづくりの本来の姿に迫る「茶陶」 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年9月21日投稿

紙さえも「作品」として扱う奥の深さ 版画工房の先生と卒業生たちが活躍中! 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年10月4日投稿

多様な染織の在り方を築く 染テキの先生と卒業生が展覧会を開催中【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年10月6日投稿

大きな節目に写した揺らぎ 写真・映像コースの2年生展が開催!【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年10月27日投稿

可能性はジャンルを超えて 学内で「KUA ceramic labo」展が開催中!【文芸表現 学科学生によるレポート】

器と出逢い、人と出逢う 学内で「KUA ceramic labo」展が開催中! 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年10月29日投稿

染色にできること、私がしたいこと 染テキの卒業生が活躍中!【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年11月22日投稿

わからないことをわかりたいと思う 美術工芸学科の授業を紹介!【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年11月24日投稿

作品として外に出し、自分を客観的にみる 美術工芸学科の授業を紹介!【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2021年12月23日投稿

色を考え抜く、化学実験のような授業?  絵は「素材の質感」からも深まるもの 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2022年2月1日投稿

シェルターから、静かでも確かに響き合う瞬間を求めて 版画工房技術員・吉浦眞琴さんへインタビュー!【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2022年2月7日投稿

基礎美の「芯」は日本文化を考えることの中に 技術だけでなく、思想も学んだ歳月が開花する 【文芸表現 学科学生によるレポート】

「これからも、がんばってくださいね」 卒業展の熱意は「続けること」に向かう 【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2022年2月8日投稿

瓜生山の端から端まで、日常と非日常の体験 卒業制作展を覗いてみよう!【文芸表現 学科学生によるレポート】

分かち合い、高め合う。制作者の温もりが、観る人を包む 卒業制作展を覗いてみよう!【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2022年2月9日投稿

ひとつのイメージからはじまる旅 写真・映像コースの卒業制作展を覗いてみよう!【文芸表現 学科学生によるレポート】

現実には存在しないものごとを、みたい触れたいと願う 油画コースの卒業制作展を覗いてみよう!【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

2022年4月28日投稿

人と染織の在り方が、道行く人も惹きつける 藍染×西陣織プロジェクトが行なった展覧会【文芸表現 学科学生によるレポート】

 

 

 

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あなたの小説に大学教員から感想やアドバイスがもらえる!

高校生・受験生対象「オンライン合評会 vol.02」

 

文芸表現学科では、自分の創作・制作した作品を、学科の教員や学生たちに読んでもらい、感想や批評、アドバイスなどをもらう「合評会」というものを定期的に開催しています。

 

その合評会の雰囲気を少しでも味わってもらうために、全国の高校生・受験生の皆さんから小説作品を募集し、オンライン合評会を開催します(視聴のみの参加も可能です)。

 

文芸表現に少しでも興味のある高校生・受験生の皆さんはぜひご自分の書いた小説を応募し、このオンライン合評会にふるってご参加ください。

 

作品応募締切は5月18日(水)まで! たくさんのご応募お待ちしております!

 

詳細・応募方法はこちら▼

https://www.kyoto-art.ac.jp/production/?p=143807

 

 

 

 

 

(スタッフ・牧野)

 

 

 

 

 

 

 

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