展示・イベント

2013.07.29

  • 映像・舞台
  • 近畿圏

映画『彌勒 MIROKU』

フィルムオーケストラver.

2013. 08/10 (土)

15:00

16:30

デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)

兵庫県神戸市中央区小野浜町 1-4 MAP
京都造形芸術大学 映画学科の林海象監督がメガホンをとり、同学科の学生60名が各部門のプロフェッショナルとともに撮影した、稲垣足穂原作の映画『彌勒 MIROKU』が、7月20日(土)・21日(日)の京都公開に引き続き、8月10日(土)に、神戸KIITOホールでフィルムオーケストラ付きで上映されます。また神戸KIITOホールでは、写真家としても活躍する主役の永瀬正敏さんによる「ミロク写真展」も、同時開催されます。

『彌勒 MIROKU』は、林海象監督が2002年に、稲垣足穂氏のご遺族に映画化の許可願いの手紙を書くところから暖めてきた企画。立命館大学在学時に家出同然に京都を出て東京に向かい、寺山修二氏の天井桟敷に加わるも、どん底の極貧生活に陥り、餓死寸前の状態から、デビュー作『夢見るように眠りたい』を発表するまで這い上がった過去を持つ監督自身が、極貧の中、原稿用紙に向かう稲垣足穂の自伝的小説『弥勒』に想いを重ね合わせ、脚本も自ら書き下ろして準備。東日本大震災や原発事故、世界的な経済の行き詰まりなど苦しい社会情勢の中、精神的にも実際的にもどん底にいる人々に向けた這い上がるためのメッセージが、叙情的な作品の中に織り込まれています。

キャストは、主人公 江美留役を永瀬正敏氏、実在の画家 津田季穂氏がモデルといわれる「放浪画家T」を佐野史郎氏、極貧の主人公に「お前の目指す人間とは何か?」と迫る鬼の役を井浦新氏が務め、その他志賀勝氏、福本清三氏、近衛はな氏らプロの俳優とともに、主人公の少年時代の役を、映画俳優コース3回生(撮影当時)の土村芳(つちむら・かほ)が務めるほか、友人役など6名の学生が抜擢されました。

また、今回の映画は、既存の映画公開の枠組みを越え、独自の配給・宣伝を展開しているため、作品の内容から配給の仕方まで、通常受ける多くの制約を免れ、既存の常識を超えた実験が試みられているところが最大の特徴。作品中に実験的な映像を挟み込んで、叙情的で哲学的な稲垣足穂の世界に迫るほか、上映そのものも博物館や歌舞伎劇場、倉庫など、映画館の枠を超えた会場で、音楽家の渡邊崇氏が率いるteam“Sound on Film”による生演奏付きで上映されます。人々の映画館離れが深刻化し、大量生産大量消費に基づいた配給宣伝の仕組みが崩壊している現在、「観たい人の元に自分たちの手で映画を届ける」という映画の草創期に立ち返った試みです。

京都造形芸術大学 映画学科(学科長 高橋伴明)は、第一線の映画人が集う自由で活気のある「撮影所」を学内に設けることで、学生に熱い生の学びの場を提供し、後に「北白川派」と呼ばれるような運動にまで発展することを志しており、学生とプロが一緒に劇場公開映画を撮影する企画を「北白川派」と名づけて取り組んでいます。2008年に撮影された故木村威夫監督による『黄金花』を第1作目に、2009年に高橋伴明監督(教授)による『MADE IN JAPAN~こらッ!~』、2011年に山本起也監督(准教授)による『カミハテ商店』と撮影し、今回の『彌勒 MIROKU』は北白川派第4作目。同学科の高橋伴明教授(プロデューサー)、山本起也教授(ラインプロデューサー)、嵩村裕司准教授(装飾)、浦田和治客員教授(録音)、伊藤高志教授(実験映像)、水上竜士准教授(俳優)ら各部門の現役プロフェッショナルの元、約60名の学生がスタッフあるいは出演者として参加しました。

林海象監督は、1957年京都市生まれ。1985年に製作・脚本・監督をてがけたモノクロ・無声映画『夢みるように眠りたい』で映画監督デビューし、国内外でグランプリ受賞。『我が人生最悪の時』『遥かな時代の階段を』『罠』の『私立探偵 濱マイク』シリーズを生み、探偵ブームを巻き起こしました。2007年に京都造形芸術大学 映画学科開設と同時に学科長に就任し、5年をかけて同学科を構築。2010年、NHKドラマ『大阪ラブ&ソウル この国で生きること』の脚本を手がけ、同作の制作スタッフが「放送人グランプリ2011」のグランプリを受賞しました。

なお、神戸KIITOホールで公開された後、10月18日(金)に横浜赤レンガ倉庫、10月22日(火)、23日(水)に東京唐組紅テントと、フィルムオーケストラ付きで巡廻するほか、今秋より横浜ジャック&ベティや東京オーディトリウム渋谷、京都シネマで映画版が上映される予定です。

フィルムオーケストラバージョンの入場料は5,000円(豪華特典付き)。会場により、学生割引料金の設定があります。詳細はホームページhttp://0369.jp/でご確認ください。お問合せは、電話 075-708-6199またはメール info@0369.jpまで。
費用 一般 5,000円/学生 3,000円
定員 200名
申込方法 ticket@0369.jp(お名前、住所、電話番号、E-メールアドレス、日程、チケット枚数を明記の上お申込ください)
主催 配給・宣伝担当学生チーム ミロク革命社
お問合せ ミロク革命社 Tel: 075-708-6199/Fax:075-791-8398/E-Mail: ticket@0369.jp
関連在学生 映画学科在学生約60名
URL http://0369.jp/
関連卒業生 土村芳(映画学科2013年卒業)ほか
関連教員 映画学科教授 林海象
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