ロゴマークについて
学校法人瓜生山学園は、拠点となる京都・瓜生山をモチーフにデザインされたロゴマークを旗印に歩んで参りましたが、日本全国津々浦々に10000人を超える通信教育課程の学生が就学し、また山形市にある姉妹校東北芸術工科大学との連携を深め、東京・外苑には両校のキャンパスを擁するまでに至った現在、よりグローバルで普遍的な象徴を掲げる段階となりました。
そこで、2013年4月に、これまでグループ校として連携を深めてきた京都芸術デザイン専門学校および京都文化日本語学校との法人合併を機に、ロゴマークを新たにし、更なる一歩を踏み出します。新しいロゴマークのデザインを担当したのは、日本を代表するグラフィックデザイナーのひとりの佐藤卓氏です。
このマークは、一滴の墨汁を紙に落とした時にできた偶然の形です。
つまり最終的な形は自然がつくっています。
一滴の墨汁の量、墨汁を落とすための器具、そしてそれを固定するための道具、下に敷く紙の質感、落とす時の高さと力加減はそれぞれ人間の行為ですが、最後は自然に委ねています。
自然に委ねる―古代から日本の風土に根ざした自然観であり、瓜生山学園の建学以来の姿勢を託し、新しいシンボルマークの制作の段階に取り入れました。
また、同一の形がふたつとしてないそのありようは、生命の多様性や、ひとつひとつの命の尊厳を象徴し、同学園の理念である「藝術立国」がめざす新たな人間観、世界観を表わしています。
佐藤 卓
株式会社佐藤卓デザイン事務所 代表取締役 佐藤 卓
1979年東京藝術大学デザイン科卒業、81年同大学院修了。株式会社電通を経て、84年独立。株式会社TSDO代表。商品パッケージやポスターなどのグラフィックデザインの他、施設のサインや商品のブランディング、企業のCIなどを中心に活動。代表作に「ロッテ キシリトールガム」「明治おいしい牛乳」パッケージデザイン、「PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE」グラフィックデザイン、「金沢21世紀美術館」「国立科学博物館」シンボルマークなど。また、NHK Eテレ「にほんごであそぼ」アートディレクター、「デザインあ」「デザインあneo」総合指導、21_21 DESIGN SIGHT館長を務め、展覧会も多数企画・開催。著書に『塑する思考』(新潮社)、『マークの本』(紀伊國屋書店)、『Just Enough Design』(Chronicle Books)など。
これまでの学園の顔となってきたロゴマーク
デザイン:久谷政樹氏(グラフィックデザイナー)