2018.04.25
- 講座・講演
- 近畿圏
現代アートで京都と世界をつなぐ
GLOBAL ART TALK 009 「キュレーティングはジャーナリズムか、それともストーリーテリングやフィクションか?」
2018. 05/07 (月)
19:00
20:30
瓜生山キャンパス 人間館1階NA102教室
-GLOBAL ART TALK概要-
現代アートを取り巻く環境は、この数十年で飛躍的に複雑化し、そのなかでアーティストとしてグローバルに活躍する道を模索することは容易ではありません。世界各地で同時多発的に生産される芸術の概況を把握することは、もはや不可能といって良いでしょう。とりわけ、経済成長と近代化の進む近隣アジア諸国では、新しい美術館の創設やアートフェア、国際展の隆盛など発表の機会も拡大し、世界からこの地域に向けられた注目も高まっていますが、すでにアートを取り巻くインスティテューションとしては整備を終えた感もある日本では、むしろ制度化の再考、アーティストの社会的役割、グローバルなネットワーク構築などが改めて問われているといえるでしょう。
京都では、多くの芸術系大学から毎年新しいアーティストが輩出されていますが、日本の伝統文化の中心地でもある街から、このように複雑化した現代アートの世界と、今日、どのようなつながりを見出すことができるのでしょうか?京都造形芸術大学とHAPS共催による「グローバル・アート・トーク」では、世界各地で活躍するアーティスト、キュレーター、コレクター、研究者、ギャラリストなどを招聘し、対話を積み重ねていくことで、世界を実感し、理解を深めていきたいと考えています。
-サスキア・ボス(美術史家・インディペンデント・キュレーター・批評家)-
「キュレーティングはジャーナリズムか、それともストーリーテリングやフィクションか?」
サスキア・ボス氏は、キュレーティングについて以下のように述べています。「アーティファクトによって、私たちは、美学的用語で呼称されるところの芸術の変革を提示し、あるいは哲学的概念を例証する強力なナラティブを生み出すことができます。私にとってキュレーティングとは、むしろドキュメンタリーな実践であり、それゆえに、私の政治的・社会的現状に関する興味関心によって決定づけられるところが大きいのです。」グローバル・アート・トーク009では、これまで、地政学や検閲、社会批判としてのアーティストの立ち位置、そしてエコロジーやホームレス、移民といった時事問題に関心を抱いてこられたボス氏をお迎えし、これまで関わってこられた幾つかのプロジェクトをご紹介いただきます。「(それら過去の実践は、)まさにクールベの金言『時代とともにあれ』に体現されるように、今もなお現在の私たちに直結する課題を提示するものです」と語るボス氏のご経験についてお話をお聞きします。
-講師プロフィール-
アムステルダムに拠点を置く、美術家・インディペンデント・キュレーター・批評家。アムステルダムのデ・アぺル・アート・センターにてディレクター兼キュレーターを務めた後、ニューヨークのクーパーユニオン大学芸術学部学部長に就任。1996年以降、精力的に日本人アーティストの招聘を行う。現在もニューヨーク、ジャパン・ソサエティのボード・メンバーを務めており、日本への関心は高い。また、国際美術館会議(International Committee for Museums and Collections of Modern Art: CIMAM)のボード・メンバー、文化に関するヨーロッパ・ソサエティ (Societe Européenne de la Culture: SEC)のメンバーおよび国際美術評論家連盟(Association Internationale des critiques d’art : AICA)のメンバーも兼任する。
現代アートを取り巻く環境は、この数十年で飛躍的に複雑化し、そのなかでアーティストとしてグローバルに活躍する道を模索することは容易ではありません。世界各地で同時多発的に生産される芸術の概況を把握することは、もはや不可能といって良いでしょう。とりわけ、経済成長と近代化の進む近隣アジア諸国では、新しい美術館の創設やアートフェア、国際展の隆盛など発表の機会も拡大し、世界からこの地域に向けられた注目も高まっていますが、すでにアートを取り巻くインスティテューションとしては整備を終えた感もある日本では、むしろ制度化の再考、アーティストの社会的役割、グローバルなネットワーク構築などが改めて問われているといえるでしょう。
京都では、多くの芸術系大学から毎年新しいアーティストが輩出されていますが、日本の伝統文化の中心地でもある街から、このように複雑化した現代アートの世界と、今日、どのようなつながりを見出すことができるのでしょうか?京都造形芸術大学とHAPS共催による「グローバル・アート・トーク」では、世界各地で活躍するアーティスト、キュレーター、コレクター、研究者、ギャラリストなどを招聘し、対話を積み重ねていくことで、世界を実感し、理解を深めていきたいと考えています。
-サスキア・ボス(美術史家・インディペンデント・キュレーター・批評家)-
「キュレーティングはジャーナリズムか、それともストーリーテリングやフィクションか?」
サスキア・ボス氏は、キュレーティングについて以下のように述べています。「アーティファクトによって、私たちは、美学的用語で呼称されるところの芸術の変革を提示し、あるいは哲学的概念を例証する強力なナラティブを生み出すことができます。私にとってキュレーティングとは、むしろドキュメンタリーな実践であり、それゆえに、私の政治的・社会的現状に関する興味関心によって決定づけられるところが大きいのです。」グローバル・アート・トーク009では、これまで、地政学や検閲、社会批判としてのアーティストの立ち位置、そしてエコロジーやホームレス、移民といった時事問題に関心を抱いてこられたボス氏をお迎えし、これまで関わってこられた幾つかのプロジェクトをご紹介いただきます。「(それら過去の実践は、)まさにクールベの金言『時代とともにあれ』に体現されるように、今もなお現在の私たちに直結する課題を提示するものです」と語るボス氏のご経験についてお話をお聞きします。
-講師プロフィール-
アムステルダムに拠点を置く、美術家・インディペンデント・キュレーター・批評家。アムステルダムのデ・アぺル・アート・センターにてディレクター兼キュレーターを務めた後、ニューヨークのクーパーユニオン大学芸術学部学部長に就任。1996年以降、精力的に日本人アーティストの招聘を行う。現在もニューヨーク、ジャパン・ソサエティのボード・メンバーを務めており、日本への関心は高い。また、国際美術館会議(International Committee for Museums and Collections of Modern Art: CIMAM)のボード・メンバー、文化に関するヨーロッパ・ソサエティ (Societe Européenne de la Culture: SEC)のメンバーおよび国際美術評論家連盟(Association Internationale des critiques d’art : AICA)のメンバーも兼任する。
費用 | 無料 |
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定員 | 100名 |
申込方法 | ①氏名、②人数、③連絡先電話番号あるいはメールアドレス、④ご職業(学生の場合は大学名)を GLOBAL_ARTTALK@office.kyoto-art.ac.jp までお送りください |
主催 | 京都造形芸術大学大学院、東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS) |
お問合せ | GLOBAL_ARTTALK@office.kyoto-art.ac.jp |
関連教員 | 片岡真実(大学院芸術研究科 教授)〔企画〕 |