副学長 - 片上 義則

芸術家魂で未来を拓く

京都造形芸術大学は、他人を思う「想像力」、社会を変革する「創造力」、困難を克服する「強い意志」を、基本的な能力・姿勢として、それらを身につけた人材を「芸術家魂を持った者」として、その育成と社会に送り出すことを使命としています。その理念に従い、日々学生諸君と向き合ってまいります。

学生諸君の歩んでゆく未来は、科学、医学、テクノロジーなどが大きく進化し、それにともない、社会も仕事も生活も大きく変わっていきます。 例えば、人工知能は2045年頃には人類の能力を超えると言われています。 それによって何が起こるのか・・・、彼らはそれらとどう共存していくのか・・・。

さらに、2017年の国際経済フォーラムで話題になった「長寿化」の問題。おそらく、現在大学で学んでいる学生諸君の内、かなりの割合が100歳を超えて生きることになると予測されています。長く生きること自体は問題とは思いませんが、長くなった人生をどう生きてゆくのかは、考えるべき問題だと思います。それなりの覚悟と準備が必要だと思います。これまでにない変化が彼らを待っている訳ですが、社会が前進するプロセスとポジティブに受けとめ、乗り越えて欲しいと思います。

「ライフシフト」の著者リンダ・グラットン氏は、変化に適応するために必要なものは、「柔軟性」と「アイデンティティ」だと言っています。この柔軟性のもととなる能力こそ、「想像力」だと思います。 表層的なものに惑わされず、本質を見極める、「しなやかな想像力」を身につけなければなりません。

一方、アイデンティティは、過去、現在、未来を通して一貫して変わらない価値観の様なものですが、これも、芸術・デザインを実践する中で発揮すべき「信念」が核になると思います。そもそも、芸術という行為は、自らが信じるところに従ってそれを実行する行為であり、時には、他人が何と言おうと、何と思われようと、それを実行する、そうした「強い意志」を必要とする行為だと思います。 ゲルニカを描いたピカソ然り、大阪万博で巨大な太陽の塔を制作した岡本太郎然り、2016年ノーベル文学賞を受賞した、反骨のシンガーと言われるボブ・ディラン然りです。 アーティストであれ、ミュージシャンであれ、共通する資質は「信念に従う強さ」だと思います。

信念に裏打ちされたアイデンティティと、しなやかな想像力をもって、未来を生き抜いて欲しいと願っています。

副学長 片上 義則

副学長

片上 義則

武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科卒業。芸術学士。イタリアドムスアカデミーマスターコース修了。1975年(株)東芝に入社、デザインセンターにて家電・空調・映像機器デザインを担当。1984年-85年イタリアドムスアカデミー留学。1998年商品試験センター企画担当、1999年CS推進センター企画担当、2000年デザインセンター家電機器グループ部長、2003年東芝デザインセンター長、2007年東芝マーケティング・コンサルタント株式会社常務取締役デザイン事業部長を経て2009年4月東北芸術工科大学デザイン工学部プロダクトデザイン学科教授に着任。2010年デザイン工学部長、2012年副学長就任。2012年学校法人瓜生山学園教育改革担当理事、評議員就任。2018年4月京都造形芸術大学副学長、芸術学部長就任。

副学長 - 小山 薫堂

京都に京都造形芸術大学があって良かった・・・

一人でも多くの人にそう言わせたいと強く思いながら私は着任しました。

京都造形芸術大学の姉妹校である東北芸術工科大学のデザイン工学部内に企画構想学科が新設されたのは2009年。私はその初代学科長として教鞭を執ってきました。学生たちに教えてきたのは「企画」という学問。企画とは解決する知恵であり、価値を生み出す計画です。芸術とデザインの境界線が曖昧になっている今だからこそ、芸術にも企画の力が必要だと痛感しています。

優れた芸術性によって生み落とされた作品は、どんな形で誰と出会い、どう扱われるか、によってその価値を大きく変えます。作品にとっての最良の出会いを創造することこそ、企画の真骨頂でもあります。

本学の学生たちの才能を開花させるため、どんな機会を創出し、どんなゴールを目指せば良いのか?自分のネットワークと企画力をつなぎ合わせ、“学生にとっての利”を最大化することが、社会連携担当副学長としての私の使命です。

幸いにも、京都造形芸術大学には二つの強みがあります。まず、各ジャンルの第一線で現役として活躍している教授陣です。彼らの人生を特等席で見つめ、たくさんの刺激を受けながら自らの創造性を磨くことができる本学の学生たちは本当に幸せです。

そしてもう一つの強みは、京都に存在しているということ。当たり前のように聞こえますが、この価値を忘れてはいけません。世界的視野に立って見つめれば、京都という都市は、東京以上に日本を印象づける強いブランド力を持っています。しかも京都市は、人口の10人に1人が大学生というまさに学生の街。さらに文化庁の移転も決まり、これほど文化芸術の学びにふさわしい地はありません。

素晴らしい教授陣と千年の都・京都のブランド力・・・どちらにも強力な「磁力」があります。事象を誘い、人を引き寄せ、注目を集める、という磁力です。本学の磁力が導く無数のチャンスに、まず学生たちは気づくべきです。そして圧倒的努力によってそれを生かすのです。

センスは知識と経験を重ねることで作られてゆきます。そしてそれが作品の魂となります。あらゆる方法で最良の環境を整え、学生たちのセンスと魂を磨いてみせます。  本学には、学生たちの芸術的創造力と人間力によって、社会を少しでも良くしたいという揺るぎなき理念があります。京都造形芸術大学で生み出されてゆく作品、そして人間が、京都の価値向上、ひいてはこの国の輝かしい未来につながるであろうことを私は信じています。

副学長 小山 薫堂

副学長

小山 薫堂

日本大学藝術学部在学中に放送作家として活動を開始し、数多くの番組を企画・構成。『料理の鉄人』『トリセツ』では、国際エミー賞を受賞。さらに脚本を手掛けた映画『おくりびと』で2009年に第81回米国アカデミー賞外国語映画賞を受賞し、国内外で高い評価を受けた。エッセイ連載、作詞など幅広く活動する他、下鴨茶寮主人、京都館館長、経済産業省「JAPAN DAY PROJECT」総合プロデューサー、文化庁「日本遺産審査委員会」委員など、多くの政府・地域・企業のアドバイザー等を務める。また熊本県地域プロジェクトアドバイザーを務め、人気キャラクターくまモンの生みの親でもある。さらに、2009年4月から2017年3月まで東北芸術工科大学デザイン工学部企画構想学科長を務めた。

副学長 - 本間 正人

21世紀の大学の最先端モデルに

私は「教育学」を超える「学習学」を提唱しています。

大学の役割は「最終学歴」を与えることではなく、一生学び続けていく力を育み、「最新学習歴」を更新し続ける基礎を築くところにあります。社会が激変する時代に「学び止め」なんてありえません。現在の大学生が社会で活躍していく今後数十年を展望すると「安定した職業」は存在しないのです。時代の変化を先取りし、自らの強みを活かしていく創造力と人間力こそが大切なのです。

知識を与える旧来型の授業は、今、急速にEラーニングにとって代わられています。ですから、キャンパスを持つ通学部の課程は、スマホやタブレットでは実現できない学びを提供しなければ存在意義を失います。

近年「アクティブ・ラーニング(AL) = 体験型学習」という言葉が注目され、学習指導要領の中にも位置づけられました。人はそもそも「アクティブラーナー(自ら主体的に学ぶ存在)」であり、この事実に気づくこと、再発見することがALの目的です。京都造形芸術大学は、マンデイプロジェクトやねぶた、各専門学科での制作活動など、開学当初からこの分野のパイオニアとして、ノウハウの蓄積を行なってきました。だからこそ、作家として活躍する在学生も増え、卒業生を採用した企業や組織から「京造の学生は使える」というご評価をいただいているのだと思います。

また、本学はFD活動(教員の教育力向上)に関しても、不断の努力を行なっています。良い教育者の条件は、まず、一人の学習者としてお手本であることだと考えます。おそらく個別面談の指導にかけても、本学は国内有数の水準にあることは間違いありません。
論語の冒頭には「学ぶことはうれしい、友との出会いは楽しい」と書かれています。大学は、まさに、一人ひとりの学生が、教職員や同級生、先輩後輩、また、プロジェクトなどで出会う社会人などとの交流を通じて、自分の可能性を発見し、未来を開拓していく力を養うところなのです。

私は京都造形芸術大学の取組みが、21世紀の高等教育の新しい形を示すモデルとして、日本じゅうに、そして世界に広がっていくと信じています。

副学長 本間 正人

副学長

本間 正人

1959年東京都生まれ。「楽しくて、即、役に立つ」参加型企業研修の講師としてアクティブ・ラーニングを25年以上実践し、「研修講師塾」を主宰する。NPO学習学協会代表理事、NPOハロードリーム実行委員会理事。東京大学文学部社会学科卒業、ミネソタ大学大学院修了(成人教育学 Ph.D.)。ミネソタ州政府貿易局、松下政経塾研究主担当、NHK教育テレビでビジネス英語の講師などを歴任。コーチングやポジティブ組織開発、ほめ言葉、英語学習法などの著書60冊以上。

私立大学研究ブランディング事業

京都造形芸術大学 創立者 徳山詳直の思い出・エピソード