2018年4月4日(水)

大和郡山市柳町商店街の作品に関する件について

大学案内

このたびは、大和郡山市柳町商店町の作品に関する件で、皆様をお騒がせし大変申し訳ございません。

この件につきまして、本学が把握しております経緯とその見解について述べさせていただきます。

 

1.本作品は、大阪府の事業である「おおさかカンヴァス推進事業」の2年目にあたる2011年の公募にて選定され(募集期間:平成23年6月6日~7月22日)、本学の当時の6名の学生がアーティスト名「金魚部」として出品した『テレ金』という作品に端を発します。

2.この『テレ金』という作品の表現の前提となるコンセプトは、下記の通りです。

 「公衆電話ボックスを巨大な水槽に改造し、無数の金魚を遊泳させる作品。金魚すくいや餌用として大量に生産・消費される金魚のあり方を再考し、伝統文化として培われてきた金魚の美を改めて見直し、美しい日本の文化として新たに開花させることを目指す。」

参照:http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/10850/p0000014/Canvas2011%20Work.pdf

3.さらに、その『テレ金』という作品では、2007年頃より隆盛をはじめるスマートフォン等の普及によって町からどんどん姿を消している電話ボックスと、衰退の一途をたどる観賞用金魚を照らし合わせて、電話ボックスを水槽に見立て1000匹の金魚を遊泳させました。その際、金魚の代表的産地である大和郡山の関係者の皆様の協力も得てこの作品を完成させました。

展示期間:2011年10月22日(土)~30日(日)(中之島公園)

4.本作品以外でも、かねてより金魚の産地大和郡山市の皆様とともに取り組んでおり、2011年10月22日(土)、23日(日)、29日(土)に大和郡山市のHANARARTでも、金魚をテーマにしたワークショップ(ねぶた制作など)を行ってきました。そうした関係もあり、地元の皆様より学生チームへ上記作品の展示希望が寄せられ、現在把握している範囲で以下の機会に展示をしてまいりました。

 

(1)2012年3月6日(火)~11(日)

イオンモール大和郡山

(2)2012年3月31日(土)~4月3日(火)

第52回 大和郡山お城まつり

(3)2013年3月31日(日)

第53回 大和郡山お城まつり

※なお、HANARART2013(2013年10月12日-20日)以降は、「金魚の会」として地元有志の方が「金魚電話の展示」として展示をされています(本学学生チーム「金魚部」の活動は停止。『テレ金』の作品は解体。電話ボックスを「金魚の会」へ譲渡) 参照:http://hanarart.jp/2013/koriyama.html

 

5.本作品については多くの皆様にご評価いただき、話題にもなりましたが、その一方で既存の作品に似ているというご指摘がイベント主催団体に寄せられました(詳細につきましては主催団体にお問い合わせください)。

6.本作品について、「著作権の侵害」・「類似性」のご指摘があった当時、大学として学生たちのヒアリングを行った結果、以下の理由から別の芸術作品として、指摘については該当しないと考えておりました。

 

 (1)「既存の著作物に対する依拠性」という視点より

当時1年生であった6名は平成4年(1992年)前後の生まれであり、山本氏が発表された1998年の作品を、先行作品のリサーチにおいても気づいておらず「依拠性」という点では、参照できる状態ではなかったこと(もちろん、先行作品のリサーチでそこに及ばなかったことへの指導上の課題、主張の客観性という点でのご意見はあるかと思います)

 (2)「表現上の本質的な特徴の同一性」という視点より

 『テレ金』の作品コンセプトは、上記の通り、金魚すくいや餌用として大量に生産・消費される金魚のあり方を再考し、伝統文化として培われてきた金魚の美を改めて見直し、美しい日本の文化として新たに開花させることを目指すものであり、指摘されている海外も含めた他の作品と「本質的な特徴の同一性」を有するとは言い難いこと。

 

ただし、このたびの件は、金魚の街として盛り上げようと奔走されていた大和郡山市の金魚の会や商店街関係者の皆様、本展示を楽しみに、大切にしておられた大和郡山市の皆様や観光客の皆様、そして、山本様のそれぞれ各位にご心配、ご迷惑をおかけしている現状については、大変遺憾に思っております。

今後は、皆様にとって良い形となるよう協力いたしたい所存です。

 

表現を志す学生を育てる大学として、本件を契機に改めて学生たちに指導を続けてまいります。