文化創生領域(2020年4月新設)

CULTURAL INNOVATION FIELD

バロックパールと陶磁器片から作られたジュエリー

バロックパールと陶磁器片から作られたジュエリー。これらは、松井利夫教授の「こども芸術の村」プロジェクトの一環で、宮城県の小学生たちが参加した商品開発ワークショップの成果物です。規格外の真珠とリサイクル食器を用いて作られました。

京都造形芸術大学では創立以来、芸術を、ただ個人の表現や贅沢な商品としてだけ考えるのではなく、この世界に平和を実現する哲学的な方法として探究してきました。このたび、その理念を中心的に担う部門として、大学院に「文化創生」領域を新設します。

この領域では、美術作家を養成するというより、人材育成やプロダクト開発を通じて地域の文化やコミュニティの成熟をサポートすることを目指しています。芸術教育分野、地域文化デザイン分野のいずれの修了生も、「芸術教育士」として、アートを通じて、ひと、モノ、地域を育てる仕事に携わっていくことを期待しています。

みずからの芸術やデザインの力で、社会のリフォームに貢献したい方は、是非入学をご検討ください。

※「芸術教育士」とは、京都造形芸術大学が独自に認定する資格で、大学所定の教育課程を経た方に授与されます。

芸術教育分野

芸術を通じて、ひとやコミュニティをつくる

芸術とは、本来、人間が自分の生来の能力を拡張して得た力のことを指します。芸術は自己学習にきわめて適した活動です。いまや、「教育」とは学校のなかだけで収まるものではありません。就学前、学校外、社会人向けなど、生涯にわたって自分の能力を引き出す機会があります。本分野では、狭義の美術科教員を育てるというよりも、芸術活動を通じて個人やコミュニティにはたらきかけ、その感性と想像力を伸ばす手助けをする人材を育てます。

分野の特長

さまざまな状況に応じた学習プログラムの経験

社会人向けの学習支援、地域コミュニティでの芸術活動サポート、文化資源の発掘とその教材化など、複数のテーマごとに設定されたプログラムを、年間を通じて季毎に経験していくことで、自分自身の研究対象と方向性を明確に意識化します。

共通課題とゼミ指導による問題探究

少人数のゼミで、それぞれの研究テーマに即した指導と助言を受けて、修了研究をまとめていきます。それとともに、ゼミ全体で取り組む共通の課題を通じて、自分自身の研究テーマの実効性や意義について反省する機会も設けられます。

プロジェクト例

金沢の公立美術館でのワークショップ風景

酒井洋輔准教授による金沢の公立美術館でのワークショップ風景:
「“シロくま先生”は毎年同じ内容を教えることに教師が飽きたところから始まっている。「いい授業」を作るための実験が“シロくま先生”だろう。「いい授業」の秘訣は学生のことをあまり考えないこと。自分が楽しいと相手も楽しい。こんな当たり前のことをときどき忘れるのが私たちである。」

地域文化デザイン分野

デザインの力で、モノや地域を育てる

デザインとは、幸せな生活のかたちを整えていくことです。しかし、地域それぞれに風土も歴史も住民も違いますし、過ごしやすい暮らし方、適した生業のあり方もそれぞれです。生活文化の特性を尊重しつつ、モノ、空間、行事などの設計を通じて地域の潜在力を引き出して育てていく。また地域の自然・文化資産を見出し、持続的に活用していく。本分野では長期的に地域文化の成長と伴走するデザイナーを育てます。

分野の特長

プロジェクト型の授業で課題解決を学ぶ

伝統産業のリノベーション、コミュニティスペースの運営、芸術祭の企画など、教員が関わるプロジェクトを、講義や見学、また活動参加を通じて、実地の教材として学んでいきます。年間を通じて季毎に複数のプロジェクトのケース・スタディによって、情況観察の能力を鍛えていくとともに、自分自身の方法論を構築します。

デザイン概念の根本的な再考と個別研究

各プロジェクトを通じた学びと併行して、個別の研究テーマを追究する少人数ゼミも設けられています。流行り言葉や既成概念に流されることなく、デザインの意味を最初から考え直す機会でもあります。教員や他の学生とのディスカッションを通じて、自分自身の研究テーマを精確に練り上げます。

プロジェクト例

家成俊勝教授が共同代表を務めるドットアーキテクツのプロジェクト

家成俊勝教授が共同代表を務めるドットアーキテクツのプロジェクト
香川県小豆島町において、地域の方々と共につくりあげたコミュニティスペース。建物だけでなく人と人をつなぐ様々なイベントが実践された。

資料請求 あたらしいパンフレットができました。