2020年10月2日(金)

「工芸は、プロセスが面白い。」京都伝統文化イノベーション研究センターによる、制作の“途中”で止めて製品化したストール&スカーフが「GOOD DESIGN AWARD」を受賞!

プレスリリース

職人による制作過程を“途中”で止めて、絞り染めの最終工程である「絞りを解く」工程を消費者が担うストール・スカーフ「TOCHU(トチュウ)」が「GOOD DESIGN AWARD 2020」を受賞。

/// 本件のポイント
・「工芸は、プロセスが面白い。」に着目し、あえて制作の“途中”で止めて、製品化したストール&スカーフ。
・絞り染めの最終工程「絞りを解く」工程を消費者が担うことで、職人の手仕事の知恵や工夫を体感し、美点に気づくという「学びを伴った顧客体験」を提供するデザイン。
・京都伝統文化イノベーション研究センターは、昨年に続き2年連続の受賞。

 

/// 概要
学校法人瓜生山学園 京都芸術大学(京都市左京区/学長 尾池和夫)の研究センターである、京都伝統文化イノベーション研究センター(KYOTO T5)は、京都の伝統文化のアーカイブとイノベーションのための基本活動として ①職人の工房を訪問、②インタビューや撮影、③webサイトで公開、を行っています。
この活動の過程で、京鹿の子絞りの制作「途中」を見たデザイナーが「なんでこのままの形で売らないのか?」と尋ねたことから、職人と意気投合。Whole Love Kyoto(職人と共同で製品開発、販売している京都のブランド)と共に、ストール&スカーフ「TOCHU(トチュウ)」として製品化。この度「GOOD DESIGN AWARD 2020」を受賞いたしました。

 

/// TOCHU(トチュウ)とは
絞り染めスカーフ“ TOCHU(トチュウ)”は、「工芸は、プロセスが面白い。」というところに着目し、制作の“途中”で止めて製品化したスカーフです。TOCHUを完成させるのは、職人ではなく使い手です。プレゼントのラッピングを開く時の「何が出てくるのだろう。」という気持ち、製品を自分で完成させる体験によって自分の中の出来事になり、“わたしだけのスカーフ”として記憶に残ります。京鹿の子絞りの職人“たばた絞り”との共同制作。※雪花絞りと横段絞りの2種類。それぞれ、スカーフとストールの2種類があります。
Whole Love Kyoto:https://wholelovekyoto.jp/

雪花絞りスカーフ

 

雪花絞りストールと横段絞りストール

 

雪花絞りストールと横段絞りストール

 

/// TOCHUがうまれた背景
日本の伝統文化・産業は古くからありますが、現代人のライフスタイルから乖離してしまっているものが多く、生活の中で接点自体が減少しているため、その価値は現代人に認知され難い状況です。私たちのブランドが関わる京都でも、小さな産業がいくつも消滅しかかっています。
その中で京都伝統文化イノベーション研究センター(KYOTO T5)では、現代のライフスタイルに適応した製品を提案することはもちろん、その製品を通して生まれる体験をともにデザインしています。その体験によって、現代人が伝統文化の知恵や素晴らしさに気づくことは、伝統文化が古くて新しい文化として再創出されるはず。今回の製品のデザインも、そのような活動の中で生まれました。

 

/// 審査委員の評価
板締めや絞染めの工程をパッケージ化し、商品を作る工程の楽しさを消費者に届けたいという想いが具現化された商品。一般的に、職人が行う工程は見えづらい部分が多く消費者まで伝わりづらいというところが課題としてあるが、商品として分かりやすくストーリーを伝えられることによって、より買手が手仕事の良さを実感できるところが高く評価された。

 

京都伝統文化イノベーション研究センター(KYOTO T5)
京都芸術大学内の研究機関。省略して「KYOTO T5」と呼んでおり、京都の伝統文化の継承と発展を目的としている。活動の中でも特に、職人の技と素材にフォーカスした記録し公開することで、新しい製品アイデアを誘発するなど、イノベーティブな活動を展開している。

https://kyotot5.jp

 

Whole Love Kyoto
京都の伝統工芸のリサーチから職人と共同で新しい製品を制作、販売しているブランド。「OLD IS NEW(古いものは新しい)」 をコンセプトに、京都でしかできないものづくりを世界に提案している。
https://wholelovekyoto.jp/