お知らせ

2021年10月20日(水)

  • プレスリリース

京都芸術大学の学生のアイディアから生まれた「京都100年かるた」がGOOD DESIGN AWARD 2021を受賞!!

京都芸術大学 京都伝統文化イノベーション研究センターが、GOOD DESIGN AWARDを 3年連続で受賞!

// 本件のポイント
・学生の取材からアイディアが生まれた「京都100年かるた」。
・京都芸術大学 京都伝統文化イノベーション研究センターは3年続けて同賞を受賞。
・「京都100年かるた」は、京都市の「斬新すぎるふるさと納税返礼品」にも選ばれ好評を博している。

// 組織の概要
学校法人瓜生山学園 京都芸術大学(京都市左京区/学長 吉川左紀子)の研究センターである、京都伝統文化イノベーション研究センター(KYOTO T5)は、
・伝統文化、伝統工芸のリサーチおよびアーカイブと発信
・伝統工芸にイノベーションを生みだす新製品の企画・開発・販売
・伝統工芸に関する講義・ワークショップの開催(国内、海外)
・海外の大学との共同研究および新製品の共同開発
を行っています。


// 京都100かるたとは
京都で100年以上続く「老舗」を集めたかるたです。観光客のみならず京都市民にとっても敷居を跨ぎづらい老舗を、かるたという体験を通して、店を知り、歴史を知り、商品を知り、人を知ることで、身近な場所に変えるデザイン。このかるたを楽しんだ後に町を歩くと、今までとは町と店の見え方が変わります。自身の中に新しい地図を作る商品です。

// GOOD DESIGN AWARD 審査委員の評価
「教育目的」をうたって新たに考案されたゲームはアナログ・デジタルともに数多く見受けられるが、その目的と内容がマッチし、高い完成度をもったものはそれほど多くはない。そういった意味からも、この「京都100年かるた」には高い評価が集まった。それぞれの老舗にお墨付きをもらうまで根気よく取材を重ねて練り上げたという文章と、美しいイラストを通じて、これまで以上に街の魅力が解像度を増し、全ての世代にとって京都を身近に感じさせる力強さがある。

// デザインのポイント
・「老舗を手に取る」店舗外観や商品のイラストが描かれた取り札は、幅広い年齢が手に取りやすいデザイン。
・「老舗を知る」五七五七七を基準とした読み札によって、そのお店の本質を短い言葉で反復し記憶できる。
・「老舗と繋がる」同梱のMAPや概要で、お店の場所や特徴をさらに知ることができ、心理的距離を近づける。

// デザインが生まれた理由/背景

新型コロナ感染症拡大以前から、京都を訪れる多くの観光客の皆さんにとっての「観光」とそれを受け入れる京都市民や各店舗との関係性について考察してきました。インターネットの検索から得られる大量の情報によって、観光や購買行動が文字通り「消費」される一方で、「繰り返し訪れる」「深く知る」「人と人が繋がる」ことによる喜びを感じづらい社会になっていると考えました。観光名所に並ぶお土産品は、海外製のものや外国人を対象とした「京都(日本)っぽい」ものが数多く並んでいますが、伝統工芸や老舗は、京都市民や日本人観光客にとっても心理的障壁や距離を感じるものになっています。京都は一大観光地でありますが、「京都の人(子どもたちも含め)が、京都のことをほとんど知らない」という現状も存在します。そうした課題を解決することを、世代を超えて、「遊びの中で楽しみと共に提案したい」という想いからこの商品は生まれました。

// デザインを実現した経緯とその成果

訪日外国人観光客や国内の旅行者で、京都の観光地は人に溢れ宿泊施設も予約できない状況から、新型コロナ感染拡大によって、人が訪れず多くの店舗が厳しい状況へと一変しました。しかし、長い歴史的視点で捉えれば、京都で100年以上続く老舗は、都移りや戦禍など同様の危機を何度も乗り越えてきたはずで、そこに流れる価値観の中に社会を照らすヒントがあると改めて感じ、今回取り上げた50軒の店舗全てを繰り返し訪ねて取材を行いました。
「京都100年かるた」を使用した親子の方からは、「あのお店かるたの場所だ。○○が有名なんだよね」という会話が子どもたちから生まれるなど、「町や店の見え方が変わった」「自身の生活する町に誇りとつながりが生まれた」という感想も寄せられました。また、掲載している店舗同士も、かるたを契機に新たなつながりが生まれたり、顧客との会話のきっかけになったり、「町」を見直す契機となったという感想が寄せられています。

 

// デザインの改良、競合・類似デザインとの差異について
①かるたの制作は、京都のかるたの老舗「大石天狗道」に監修を依頼することで、そこにも職人の仕事を感じてもらえるようにしている。
②当初は一般のいろはかるたを想定して制作をしていたが、札の左上に「いろは」ではなく、「お店の名前の頭文字」を記載。読み札の最後を店舗名とすることで、読み札の冒頭を聞いて探すのではなく、読み札を最後まで聞いて内容を味わうことで、記憶に定着させることに配慮した。
③取り札の裏面には、店構えのイラストと創業年を記載。創業年順に並べ替えたり、自分でルールを考えて遊べる余白を提供。
④読み札の裏面をつなげると、2020年に廃業した京友禅の職人から譲り受けた「型紙」の紋様が浮かび上がるようにし、それぞれの仕事は見えないところで繋がっていることを表現。
⑤同梱のリーフレットにMAPや情報を提示することで、かるたを遊ぶ体験の先にある京都の町を歩く喜びを提供。

京都伝統文化イノベーション研究センター(KYOTO T5)

京都芸術大学内の研究機関。通称「KYOTO T5」と呼ばれており、京都の伝統文化の継承と発展を目的としている。活動の中でも特に、職人の技と素材にフォーカスした記録し公開することで、新しい製品アイデアを誘発するなど、イノベーティブな活動を展開している。
https://kyotot5.jp

 

都の伝統工芸のリサーチから職人と共同で新しい製品を制作、販売しているブランド。「OLD IS NEW(古いものは新しい)」 をコンセプトに、京都でしかできないものづくりを世界に提案している。

https://wholelovekyoto.jp/

 

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