展示・イベント

2017.12.27

  • 講座・講演
  • 近畿圏

特別講義 || 現代美術コアトーク VOL. 01

Week End / End Game: 展覧会の制作過程とその背景の思考について

2018. 01/18 (木)

18:00

19:30

瓜生山キャンパス 創々館1F (教室番号:SO11)

MAP

アーティスト・田村友一郎氏とキュレーター・服部浩之氏による特別講義

本特別講義では田村友一郎と服部浩之が、 栃木県の小山市立車屋美術館で開催された田村友一郎による個展《試論:栄光と終末、もしくはその週末 / Week End》 を題材にし、
アーティストやキュレーターが如何に思考し、 現在のメディアや空間をどのように捉え運用しながら展覧会という場を作っているのか、 それぞれの観点を交えて話を展開します。


バブル期から約30年、 そして東日本大震災から5年以上が経過した現在の都市や、 その生活の現状を改めて考えるというところから、 本展はスタートしました。
はじめて美術館を訪問した際に、 美術館の公用車となっていた日産グロリアに着目した田村は、 これまで自身が度々言及してきた「 栄光」 へとつながる手がかりを見出しました。
そこから、 ある個人の栄光に着目し、 都市の状況や人々の生活の背後にある社会の現状を捉えようと試みました。
作品は、 美術館だけでなく市内の複数の場所にも挿入され、それらをリンクさせる独自の仕組みの構築、 さらにウェブサイトへの展開など、 展覧会は複数のレイヤーが重なる
立体的な構造を成しています。 それは都市そのものの複雑な現状を再体験するようなものでもあり、 一地方都市において実際に生活する人物や具体的な出来事から、
より大きな普遍的な諸問題を描出することを試みています。また、 このグロリアをきっかけにして、 同時期に開催される日産アートアワードでは
《 栄光と終焉、 もしくはその終演 / End Game》というタイトルを冠した作品が展開されました。 ふたつの作品に直接的なつながりはありませんが、ほぼ同時期に性格の異なる
関東のふたつの都市で作品が公開されることで、 何かしら特異な状況や関係が生まれていることは確かです。


展覧会という規定された枠組みを超えて作品/プロジェクトを展開する田村の作品が、 どのような思考と過程を経てつくられたのか、 車屋美術館での展覧会を企画した服部の企画意図なども含めて、 その制作の裏側を紹介します。


ゲスト・プロフィル
GUEST PROFILE


田村友一郎|アーティスト

1977年富山県生まれ。 熱海市在住。 日本大学芸術学部写真学科卒業。 東京藝術大学大学院映像研究科博士後期課程修了。
2012年度文化庁新進芸術家海外派遣制度によりベルリン芸術大学・空間実験研究所に在籍。
既にあるイメージや自らが撮影した素材をサンプリングの手法を用いて使用し、 独自の関係性を導き出し再構築することで
時空を超えた新たな風景や物語を立ち上げる。
近年の主な展覧会に横浜トリエンナーレ2017特別企画、「 2 or 3 Tigers」(Haus derKulturen d er Welt、ベルリン、 2017)、
「Mode o f Liaison」 (BACC バンコクアートセンター、 2017)、「BODY/PLAY/POLITICS」(横浜美術館、 2016)、
KYOTO EXPERIMENT 2016、 「物語りのかたち」(せんだいメディアテーク、 2015)、メディアシティ・ソウル2014
(ソウル市立美術館)、 「これからの写真」(愛知県美術館、 2014)、「MOTアニュアル 2012 風が吹けば桶屋が儲かる」
(東京都現代美術館)など。 2018年夏には京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAにて収蔵品を活用した個展形式の展示が予定されている。


服部浩之|キュレーター

1978年愛知県生まれ。 2006年早稲田大学大学院修了(建築学)。 2009年から2016年まで青森公立大学国際芸術センター青森 [ACAC] 学芸員。
アジア圏を中心に「 公共空間」 や「 オルタナティブなあり方」 に着目したリサーチ、 プロジェクト、 展覧会などを実践している。
近年キュレーターとして関わった展覧会/プロジェクトは、 「MEDIA/ART KITCHEN」(ジャカルタ、 クアラルンプール、マニラ、バンコク、
青森|2013–2014)、あいちトリエンナーレ2016( 愛知芸術文化センターほか、愛知|2016)、 アッセンブリッジ・ナゴヤ
(港まちポットラックビルディングほか、 愛知|2016–)、 ESCAPE from the SEA(マレーシア国立美術館、 Art PrintingWroks SDN, BHD. | 2017)
など。現在、 秋田公立美術大学大学院准教授、 アートラボあいちディレクター。

モデレーター

髙橋耕平[美術工芸学科 講師]+見増勇介[情報デザイン学科 講師]
費用 -
定員 30名
申込方法 -
主催 京都造形芸術大学
お問合せ 075 791 9122( 代表)
関連教員 髙橋耕平(美術工芸学科 講師)、見増勇介(情報デザイン学科 講師)
  1. Home
  2. 展示・イベント
  3. Week End / End Game: 展覧会の制作過程とその背景の思考について|展示・イベント情報

毎日更新! 公式SNS

公式SNS紹介