お知らせ

2023年11月10日(金)

  • プレスリリース

京都芸術大学にて2023年度 公開講座「伝統文化論-作者から見る江戸時代の演劇~創作の秘訣-」を実施します!

木ノ下歌舞伎主宰の木ノ下裕一氏を講師に迎え、舞台芸術、絵画、造形、文章表現など 全ての創作に生かすことのできる「創作」の秘訣を学ぶ。

今では古典芸能として私たちを楽しませてくれる人形浄瑠璃(文楽)や歌舞伎も、その初演当時は最新の同時代演劇として書かれ、作られました。本講座では、江戸時代を彩った偉大な作者(劇作家)たちに焦点を当て論じていきます。
作者の人となり、作風、情熱や思考に触れ、作品への理解を深めていくとともに、筆一本で同時代へ立ち向かっていった作者たちの姿から〝表現することの難しさと尊さ〟を学びます。

講 師|木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰)
聞き手|田口章子(京都芸術大学教授)

講師:木ノ下裕一からのコメント

キャプション

今年で2回目となる『伝統文化論』ですが、今回の大きなテーマや見どころをお聞かせください。
今年は歌舞伎や浄瑠璃の作者(今の言い方にすれば「劇作家」)に焦点を当てて、全七回の講座を予定しています。歴史の教科書に出てくるような近松門左衛門、河竹黙阿弥、鶴屋南北といった有名な作者から、並木宗輔や近松半二のように、演劇史的には重要だが、歌舞伎好きはまだしも一般的にはあまり有名ではない作者も含めて、5人取り上げていきたいと思います。
俳優や演目から読み解く歌舞伎の講座は結構あると思うのですけれど、作者を切り口にしていく講座はそんなに多くはないので、僕も非常に楽しみにしているところです。
作者というのは、作品を作る第一歩目を踏み出す人。台本は作品の設計図でもありますから、やっぱり本が面白くないと作品は面白くないわけで、責任重大なんです。
作者が何を表現しようとしたか、過去の作品をどのように参考にしながら作ったのか、そして作品を通して同時代に何を問いかけようとしたか、想像しながら迫っていきたいと思います。

この講座をどのような方におすすめしますか?
何より広く開かれていることが重要なのですけれど、二つの方向性があると思っています。
ひとつは、歌舞伎や文楽はすごく好きなのだけれど、もう一歩深く知りたい方。例えば年にいくつか歌舞伎を観たとして、同じ作者の作品だったと発見したり、作者同士の時系列や影響関係がわかったりするだけで、理解が格段に深まりますよね。があったり。そのような方向からもう一度歌舞伎演目を考えてみると、作者の個性が分かってくると思います。
もうひとつは、なにか表現に携わりたいと思っていらっしゃる方。どういうふうに作品を構想しながら組み上げていくかについて話すので、創作論に興味のある方にもお楽しみいただけると思います。劇作や小説はもちろん、評論や絵画や立体造形などジャンルを問わず、ものを作るということに興味のある方、表現に興味のある方には、何かしらのインスピレーションやヒントになるような講座にしようと思っています。

プログラム

第1回 11月21日 オリエンテーション―作者の仕事について―
第2回 11月28日 近松門左衛門―虚構とリアルのあわい―
第3回 12月05日 並木宗輔―死者への鎮魂、歴史の再起動―
第4回 12月12日 近松半二―先人への敬意と物語のスケール―
第5回 12月19日 鶴屋南北―人間の奇怪さと世界の裏側―
第6回 12月26日 河竹黙阿弥―変貌する時代のパッション―
第7回   1月16日 〝同時代〟を描く作者の志―結びにかえて―

受講料
1万円(全7回)
※一般受講定員100名(先着順)

受講資格
学習意欲のある方なら、どなたでも受講いただけます。
※この講座は、舞台芸術研究センターのコーディネートによって、本学の授業を一般公開するものです。

申込方法
オンラインチケットストア、郵便振替またはチケットセンター窓口にてお申込み下さい。

郵便振替から
郵便局に備付の郵便振込用紙にて、下記振込先に受講料をお振込みください。
(手数料は各自ご負担いただきます)
【口座番号】00970-7-176517
【加入者名】京都芸術劇場
通信欄:
① 2023年度伝統文化論
② お名前(フリガナ)
③ 案内不要(講座・公演の案内送付不要の場合のみ)
ご依頼人様欄:
ご住所・お名前・電話番号 を必ずご記入ください。
※インターネット・郵便振替ともに、ご入金確認後、受講証を郵送いたします。初回受講日の10日前までを目安にお申込みください。受講証はお申込み者様のお名前で作成いたします。お一人様一件ずつお申込みください。
※郵便振替、チケットセンター窓口にてお申込みの方は、先着順締め切りのため、事前に電話にてお問い合せください。

お問合せ
京都芸術劇場チケットセンター
TEL075-791-8240
(電話・窓口/平日10:00-17:00)
京都市左京区北白川瓜生山2-116
京都芸術大学内

木ノ下裕一(きのした ゆういち)

木ノ下裕一(撮影:東直子)

木ノ下歌舞伎 主宰。
1985年和歌山市生まれ。 2006年、京都造形芸術大学在学中に古典演目上演の補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。代表作に『三人吉三』『娘道成寺』『義経千本桜―渡海屋・大物浦―』など。
2016年に上演した『勧進帳』の成果に対して、平成28年度文化庁芸術祭新人賞を受賞。第38回(令和元年度)京都府文化賞奨励賞受賞。令和2年度京都市芸術新人賞受賞。平成29年度京都市芸術文化特別奨励制度奨励者。渋谷・コクーン歌舞伎『切られの与三』(2018)の補綴を務めるなど、古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。

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