私は、絵を描く仕事を、仕事だと思ったことがありません。高校生のとき、友だちからダンスチームの衣装デザインを頼まれたことがきっかけで、誰かのために絵を描く楽しさを知りました。そこからコンペにも挑戦して、高校3年生で賞もいただきました。自分の“絵柄”を見つけた気でいたけど、大学で出会った先生たちは私の視野を広げようと、アニメーションやアートディレクションなど、いろんな世界を見せてくれました。職員の方に声をかけてもらい、オープンキャンパスの広報ビジュアルを手掛けたことも。そこから夢中で描いて、発信しつづけて、ずっと憧れていたコレクションの舞台美術やグッズデザインの制作へとつながっていきました。出会う人、目にするもの、すべてが私にとって勉強で、たくさんのアイデアをノートに書き溜め、今も世界が広がりつづけています。私の絵で一人でも喜んでくれるなら、どこまでも行こうと思います。