【学生・教員用】教育および研究・制作におけるAIの基本方針ならびに生成AIガイドライン
AIに関する基本方針
京都芸術大学は、藝術立国の理念のもと、教育と研究を通じて一人ひとりが自分の生き方や時代を見つめ直し、今日のさまざまな課題を克服する新しい人間観・世界観を育むことをめざしてきました。そのなかでAIは、思考や表現のプロセスそのものを問い直し、人間の能力をどのように育成し、また社会に開いていくかを探究するための重要な環境の一つと位置づけられます。本学は芸術の教育研究機関として、制作・研究活動におけるAIの適切な活用方法を重要な研究課題の一つとして捉え、学問的誠実性の精神に違反しない限りは、その実証的利用を積極的に推進します。なお、生成AIを活用する際には、その利用内容を明示・共有します。
特に学習・教育の場での生成AIの利用については、以下のとおりガイドラインを掲げます。本学において学生・教員など教育研究活動に参加する者が、生成AIとどのように向き合うかを判断するための「全学共通の前提」を示すものです。このガイドラインに加えて、さらに各教育課程上の必要性や倫理的・法的懸念に応じて授業・プロジェクト等における生成AI利用を制限する場合には、部門ごと、もしくは科目ごとに制限の範囲と理由とをシラバス等で明示します。
※学問的誠実性(Academic Integrity):正直・公正・責任ある態度で学び・教育に向き合うこと。
生成AIガイドライン
本学では、生成AIを教育および研究・制作の文脈で適切かつ積極的に活用し、その可能性を探究していきます。その前提として、学問的誠実性、利用の明示、倫理、法令、情報の取り扱いに関する留意点を以下に示します。
1-1. 学問的誠実性を守るための留意点
- 学習における成果物・教材・評価の主要部分はAIに代替させないことが基本です。学習機会を損ない、適切な評価や単位認定が行えない可能性があるため、主要部分をAIで作成した内容を自己の成果として提出しないでください。不正行為とみなされる可能性があります。
- そのような行為は、思考・試行錯誤・技能習得といった大切な学習・教育機会を損なうことにもつながります。
- 上記以外にも、学問的誠実性に反すると判断される利用は、生成AI自体の利用が許可されている場面であっても禁止されます。
1-2. 生成AIの利用の明示
- 生成AIについて、どのように向き合っていくべきか探究していくためには、自分が何に対してどのように生成AIを利用したか、他人に説明したり利用に関する情報を明示することは非常に重要です。
- 表示例(学生):
- 「本レポートの骨子の作成にあたり、GPT5.2を用いて論点整理を行った」
- 表示例(教員):
- 「本授業資料は生成AI(Gemini3 Pro)を用い初稿を作成し、授業担当者の責任において加筆・修正を行った」
- 表示例(学生):
- 合理的な範囲で確認を求められた場合に生成AIへの指示(プロンプトなど)等を開示できる状態にしておいてください。
1-3. 生成AIの利用による倫理的配慮
- 生成AIの出力は、思考の材料として有用である一方で、誤りや捏造された情報、価値観や倫理観の偏りが含まれているおそれがあります。
- 生成AIを無批判に信用せず、原典や一次資料の確認、複数の情報源での裏取りを行ってください。
1-4. 生成AIの利用に伴う法的配慮
- 生成AIの出力が既存の作品や研究と同一・類似し、著作権侵害など法令上の問題が生じる可能性があるため、既存作品・既存研究に酷似した出力を意図的に生成させることは行わないでください。
- 既存作品に酷似した出力を意図的に生じさせるようなプロンプトは避けてください。
- NG例:「尾田栄一郎の『ワンピース』風の画像を生成してください」
- 既存作品に酷似した出力を意図的に生じさせるようなプロンプトは避けてください。
1-5. 情報の取り扱い
- 外部AIサービスに入力した情報は、単に保存されるだけでなく、AIの学習に再利用される場合があります。そのため、入力した内容がAIの回答として第三者に提示され、意図せず漏洩・共有されるリスクがあります。個人情報や未公開情報、秘匿性の高い情報は入力しないでください。
- 以下の情報の取り扱いには特に注意してください。
- 自分自身の個人情報(氏名・住所・連絡先・学籍番号等)
- 入力する場合は、利用規約・プライバシーポリシー・データ利用の方針を理解し、本当に必要かを慎重に検討してください。
- 他者の個人情報(学生・教員を含む)【禁止】
- 授業・共同作業で共有された情報も含め、他者に関する個人情報を外部AIサービスに入力してはいけません。
- 未公開または秘匿性の高い情報【禁止】
- 未発表作品、制作途中のデータ、授業資料、研究データ、未投稿論文の草稿などは入力しないでください。
- 第三者の権利に関わる情報【禁止】
- 権利関係が不明な写真・音声・作品の一部などは入力しないでください。
- 教員が特に注意すべき情報
- 学生の成績情報、レポート・答案の全文、指導記録などを、外部AIサービスにそのまま入力しないこと。
- 学内限定の授業資料、学内でのみ共有されているノウハウ・運営情報など、学内の機微な情報を外部サービスに入力しないこと。
- 研究指導におけるデータや論文草稿については、研究倫理・共同研究契約・学会等の規定も踏まえて扱うこと。
- 自分自身の個人情報(氏名・住所・連絡先・学籍番号等)
本方針の更新とAIリテラシーの普及
生成AIを取り巻く環境は変化が早いため、「AIに関する基本方針」ならびに「生成AIガイドライン」は必要に応じて更新されます。
本学は、生成AIが前提となる時代における教育・研究・制作のあり方について、今後も継続的に向き合い、探究を深めてまいります。