2024年11月29日(金)
- プレスリリース
端材だからこそ、伝えられること。家具メーカーMASTERWALと京都芸術大学による産学連携の成果展および販売会を12月7日(土)から開催します。
会期:2024年12月7日(土)~12月23日(月) 会場:マスターウォール京都(京都市中京区)
開催概要 A fragment of a tree
開催場所:〒604-0911 京都市中京区清水町359 ABビル1F
(最寄駅:京都市営地下鉄東西線 京都市役所前駅)
開催時間:11:00~18:30(最終日 11:00~16:00)※12/12(木)定休日
料金:無料・事前申し込み不要
展示のテーマ
マスターウォールの家具を作る際に、どうしても出てしまう端材。これまでもマスターウォールでは端材の活用を進めてきました。
大きな節や白太、丸太の一番外側の部分(表皮に最も近いところ)が残る耳と呼ばれる材料、小さなカケラのような木材。これらはサイズや強度・加工の難しさなどの観点から、家具には使うことが難しい木材として活用方法が見いだせずにいました。これらの端材は別の視点から見ると、“木”本来の姿を強く残している部分とも言えます。
この産学連携プロジェクトでは、マスターウォール×京都芸術大学 大江孝明で、それらの端材の魅力と改めて向き合い、自然と共生する事の大切さを知っていただけるようなプロダクトを考える取り組みです。
展示に寄せて
研究の大きなテーマは、木材の都合に人間が合わせること。そのためにデザインができることの研究です。
それは、木の端材は使い道がなく不要になること、そして使い道が無く不要になったのは単に人間の都合であることへの問いからスタートしています。
そもそもの話をすると、木は人が使う材料になるために生まれた訳ではないので、人が使う材料になった瞬間に生態系の循環から逸脱してしまいます。こちらは、計画的に植林することや、木が育つ以上のスピードで木を使わないことで、人も循環の一部に組することが求められます。
この研究の面白さは、材料をことごとく活用して端材という言葉を無くすための探究ではなく、端材という言葉があるからこそ、それを活かすためのデザインの探究という点です。
端材は人間の都合で作られた言葉です。その意味も含めて、自然と共生する事の大切さを知ってもらえたらと思います。
マスターウォール/MASTERWAL https://www.masterwal.jp/shop/default.aspx
岡山県に拠点を置く家具メーカー。ウォールナット無垢材をメインに用いた家具ブランドです。ブランド名のMASTERWALは「ウォールナットを極める」という素材を尊重し追及する思いから名付けられました。
マスターウォールの家具作りは「100年後のアンティーク家具へ」をコンセプトに掲げ、使う人の人生とともに歴史を重ねながら深みを帯び、100年後の人たちにも愛着を持ってもらえるような家具づくりを目指しています。
参加デザイナー:黒住千明 中西颯生
京都芸術大学 プロダクトデザイン学科 教授
道具と人との間に新しい関係性を構築する研究、或る道具だからこそ果たせる役割の研究、文化を持続するための道具の研究を3つの柱に、暮らしの道具に関するデザインを研究している。
KONSTFACK(Sweden),Weissensee Academy of art Berlin(Germany)など、海外の大学でもGuest Professorを務める。本研究では、コンセプト立案と研究プロセスの構築を行い、MASTERWALのデザイナーと共にデザインを行う。
京都芸術大学 https://www.kyoto-art.ac.jp/
京都芸術大学は、10学科24コースからなる国内最大規模の総合芸術大学です。芸術を通して社会で必要な力を育成しています。芸術を学んだ学生が社会を変える「藝術立国」を教育目標に掲げ、通学課程では特に“社会と芸術”の関わりを重視した芸術教育を推進。企業や自治体などが抱える課題を、学生たちがアート・デザインの力で解決する「社会実装プロジェクト」が年間100件以上あります。学科を超えたグループワークや実際の仕事を通して、社会性を備えた表現者を育成しています。
住所:〒606-8271 京都府京都市左京区北白川瓜生山町2-116
学科編成:10学科24コース(美術工芸学科、キャラクターデザイン学科、情報デザイン学科、プロダクトデザイン学科、空間演出デザイン学科、環境デザイン学科、映画学科、舞台芸術学科、文芸表現学科、こども芸術学科)
在籍者数:4,114名(芸術学部 正科生、2024年5月現在)